高齢者の動きを考える
まずはこちらの動画をご覧ください。
ゼロ円で取引される不動産です。
解体費用の方が、土地の価格よりも高いのでそのまま放置になります。
子供・親族は相続放棄をしますので、ごみ残骸家屋があちらこちらに増えます。
ご存じの通り、上物建屋を壊すと、固定資産税が上がります。
ですので、壊さずそのまま放置です。
壊す費用が土地価格を上回ればなおさらです。
高齢者に必要なサービス:
ずばり、医療サービスになります。
足腰が丈夫で動けるうちは問題ありませんが、誰しも老いを迎えます。
病気がちになり、医療サービスを受ける必要性が発生します。
医師は高給取りですし、子息の教育にも熱心ですので、都心部に住みます。
必然的に、病気がちの高齢者は医療サービスを享受するため、都市部に住みます。
都市部には徒歩圏に必要サービスがそろいますので、長距離を動けない高齢者は都市部への移住を決定します。
都市部への移住を決めれば、現在の田舎の住居は放置です。
固定資産税を払う必要があるので、移譲したいと考えますが誰も取引手がいません。
そもそも、教育・医療・各種サービス技能保持者が集まる共同体を形成できなければ、誰も移り住みません。
いらない不動産の引き取り手:
ここに問題が集約されると思います。
引き取り手が入れば、タダでも登記変更して、渡したいと思うはずです。
固定資産税の支払いが回避できます。
引き取り手になるような方も、一人では「田舎に移住はしたい」と考えないでしょう。
生活に必要なサービス・技能が足りません。
若い人たちでも、子息の教育・医療を考えると二の足を踏むはずです。
そして、現状では土地の放棄は相続以外できません。
相続する身内が周りにいない高齢者はどうするのでしょう?
終活で自分自身で自分の所有物を処分したいと思うのは、必定でしょう。
結論:
「土地の放棄」を認めること、これに尽きると思います。
一度認めてしまうと、大変なことが起きるのは明白です。
山ほどの不動産が一気に放棄されるはずです。
使わない土地でも保持すれば、税金・維持費用がかかる。
相続の時点で、遺族が放棄すればその時点で所有が終了しますが、おひとりさまの場合どうするのか?
終活の時点で、放棄できるように法整備を整えていただきたいものです。
責任感のある方であれば、終活として「登記の廃棄が可能になれば」、廃棄と建屋を解体するでしょう。